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アイスランドのポストロックバンドNáttfariの、自主制作でリリースされた1stフルアルバム。結成は10年以上前の2000年になりますが2002年にすぐに活動休止となり、2010年に再結成して、2011年に初のアルバムとなる今作のリリースとなりました。
タイトに跳ねる躍動感と、スロウな間を溜めた緩やかなテンポを使い分けたリズムに、不穏なムードや緊迫感も内包した、ゆっくりと空間を浸食していくようなダーク・ムーディーなギターフレーズ、仄かな余韻が染み渡るデリケートなギターフレーズや、微かな揺らめきのアンビエント・シンセなどの陰のある叙情的なサウンドをあわせた、もの悲しくもロマンティックなムードも漂う哀愁のポストロック。ほぼすべてインストですが1曲だけダンディーなヴォーカルをフィーチャーしているトラックでは、渋みのあるスロウコア的なトラックも展開。曲後半で轟音ギターへと発展するトラックもありますが、あまり轟音ギターを多用している印象はなく、静寂/轟音の切り替えのパターンで聴かせるよりも、物憂気なトーンの緩い波のまま時おりギターが荒くなっていくシネマティックな世界を作り上げています。Giardini di Miro、Fonoda、Toboggan、Lemko Hall、Acetate Zeroなどのスモーキーな渋みのあるギターサウンドを聴かせるバンドのファンのかたにオススメなアルバムです。全9曲43分収録。
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