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これまですべてのアルバムをn5MDからリリースしている、カナダはバンクーバーのStephen HummelによるsubtractiveLADの5thフルアルバム。
2008年作の前作『Apparatus』で、それまでの正統派IDMスタイルからノンビート主体のアンビエント〜エクスペリメンタル路線へとシフトチェンジしましたが、今作もベースは前作の流れを汲むノンビートのアンビエントサウンド。大らかに旋回するシンフォニック〜スペーシーな揺らめきのシンセ、ファジーなエフェクト〜ホワイトノイズ〜デジタルノイズ、ディレイギターなどを重なり合わせて、ノイズドローン〜アンビエントエレクトロニカ〜ポストロックがブレンドされた揺らめきの世界を作り上げています。精緻に構築された硬質なIDMビートは前作に続き姿を消して、リズムの入ったトラックも生ドラムのビートのポストロック寄りのサウンドなので、初期のsubtractiveLADのビートプログラミングがお好きだった方には今回も寂しい感じですが、そこを気にしなければ今回もアンビエント〜ポストロック方面でも良作のリリースを続けるn5MDらしい美しいアルバムとして堪能出来る1枚に仕上がっています。Infraction〜Kranky系の作品のファンのかたにもオススメです。初回プレス1000枚は、Disc-2に1曲が長尺のアンビエント・トラックを収録した、全3曲55分収録のボーナスディクが付いた2枚組でのリリースとなっています。
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