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Ilpo VaisanenとMika Vainioのフィンランドの2人組Pan Sonicのフルアルバム。Pan Sonicは2010年作の『Gravitoni』リリース時に解散しておりますが、本作はそれ以前から録音されていた音源で、本作がPan Sonicとしての最後のリリースとなるようです。
本作は同じフィンランドの映像作家による原子力発電所をテーマにしたドキュメンタリー作品『Atomin Paluu』のサウンド・トラックで、録音は2005年から2011年にかけて長期に渡り行なわれており、Pan Sonicの二人も映像の制作中に原子力発電所内でフィールド・レコーディングを行いその素材を用いて本作を制作。原子力発電所側との間に問題があったようで、映像作品と本作の発表が長年遅れていたようです。ピシピシと弾けるグリッチーなビート〜硬質なアブストラクト・ビート、信号音のような微細なエレクトロニクスなどと、機械の稼働音のようなインダストリアルなノイズ〜金属的なノイズ、仄暗いシンセ〜反響音のドローンなどによる、リズミック・ノイズ〜インダストリアル〜アブストラクト・エレクトロニカ〜エクスペリメンタル・サウンド。ヘヴィーな鋭さとディープな静ひつさの両方が混じり合い構築された、漆黒の音響空間を今作でも作り上げています。全12曲67分収録。
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