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マサチューセッツのポストロックバンドCaspianの、2007年にDopamineからリリースされていた1stアルバムが、2ndアルバムから移籍したThe Mylene Sheathから再発。オリジナル盤のリリース当時一応入荷は出来たものの、その後流通が芳しくなく(そしてレーベルの対応も悪く)再入荷出来ないまま結局廃盤状態となってしまっておりましたが、この度CDでめでたく再発されました。
緊張感のあるスリリングなムードと開放的な爽快さが入り混じる痛快な轟音バーストギター~艶のある美しいトレモロなどのラウドな「動」のサウンドと、反響系のエフェクトをかけたやわらかいフレーズ~アコギの繊細なフレーズなどの緩やかな「静」のサウンドとで聴かせるインスト・ポストロック。エレクトロニクス~サンプリングや、ストリングスなどで音を重ねることはなく、リズムとギターがガッチリとかみ合った男気あふれるバンドサウンドで、1st EPよりもサウンド全体に説得力が増した荒々しくもドラマティックな世界を繰り広げています。もちろんラウドな爆発力が魅力のバンドですが、ただ安易にノイジーな濁流のサウンドで荒さを見せるのではなく、「静」のパートと同じ切なさを内包している深遠で壮大な風景をノイズのなかでもしっかりとしたメロディで描き出している、Explosions In The Sky、Mogwai、65daysofstatic、Eluvium、Sigur Ros、Unwed Sailor、Tracer AMCなどの要素がすべて詰まっているような好盤です。全11曲60分収録。オリジナル盤のジャケットは青色でしたが、再発盤はThe Mylene Sheathがリリースした今作のアナログ盤と同じベージュをベースにした色のジャケットに変更になっています。
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