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Home Normal、Distant Noiseからのアルバム、Nomadic Kids RepublicからのIan Hawgoodとのコラボアルバムに続いてリリースされた、サンフランシスコ出身で現在中国の紹興在住のBrock Van Weyによるbvdubの、単独名義でのCDアルバムとしては2011年で3作目のリリースとなるフルアルバム。来月2011年10月にはDarlaからのフルアルバムも控えており、今年は精力的にリリースを続けております。
今作はタイトル通り、bvdubも2010年に1枚アルバムをリリースしているイタリアのGlacial Movementsから2007年にリリースされていた、イタリアのAlessandro TedeschiによるNetherworldのアルバム『Mørketid』を再構築したものになりますが、Netherworldのアルバムのサウンドをベースにしながらもbvdubはこの作業をリミックスではなく「Translations(翻訳)」と言っており、オリジナルの作品から喚起された思い出や情景をbvdubが自身のサウンドでの解釈で新たに作り上げたアルバムとなります。そのため各曲の曲名も今作と『Mørketid』ではまったく異なるものとなっています。水面に波紋が広がって行くように、なだらかに空間に染み渡る透明感のある美しいハイトーンのシンセ〜エコーのかかった柔らかいまどろみのシンセ〜一筋に延びて行く伸びやかなシンセドローンなどのレイヤードに、微かに霞んださざ波のノイズ、繊細な揺らめきのギターフレーズ、ぼやけたエフェクトのかかった儚気なコーラス〜ヴォイスサンプルのループなども取り入れた、ドリーミーなアンビエント〜ドローンサウンド。トラックによってはミニマルな4/4ビート〜パーカッシヴなクランチビートなどもフィーチャーした、アンビエント・テクノ〜ダブ・テクノな展開も見せていますが、基本的にはオーロラシンセと儚気なヴォイスを中心とした幻想的な浮遊感のあるサウンドで、いつもながらのクオリティの高い美しいアンビエント・サウンドを作り上げています。通常のbvdubのオリジナルアルバムと思っていただいても何の問題も無い、今作も綺麗目のアンビエント作品のファンのかたに幅広くオススメなアルバムです。全6曲78分収録。
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