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これまでU-Coverの限定CD-Rシリーズ、Spekkからアルバムをリリースしている、オーストリアの3人組Diracの3rdフルアルバムが、地元オーストラリアのValeotからリリース。
フレーズの残響音が重く底の方で佇むベース〜ギター、バックでうごめくフィードバック〜エフェクト音などの幽玄的なサウンドと、チリヂリとした細かなざわめきのノイズ、信号音〜擦れるような音の微細なエレクトロニックサウンド、フィールドレコーディング・サンプルなどのアブストラクトな電子音を組み合わせたエクスペリメンタル〜ドローンサウンド。ミニマルな電子音楽の展開や、ダーク・アンビエント、シンフォニックなノイズ・ドローン、ディープなフリージャズなど、いくつかのパートに分かれた構成された、42分の長尺のトラックを全1曲収録。Spekkからのアルバム『Emphasis』と同様に、少ない音数ながらも張り詰めた緊張感のあるサウンドを、40分以上に渡って持続させている即興演奏を聴かせています。ValeotはMilhaven、Slon、Tupolev、Port-Royalなどのポストロックな作品のリリースが中心ですが、今作はオーナーのAlexandr VataginのEPと同じラインの、ミニマルなエクスペリメンタル〜アヴァン系の作品となっています。
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