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今作から正式なメンバーが2人増えて5人組となった、ペンシルヴァニアのメロディック・ポストロックバンドの2005年作のフルアルバム。5曲入りの『Four Months Of Darkness』をミニではなくフルアルバムとカウントしているらしく、今作は3rdアルバムとされています。途中はさんだEPはグリッチビートなども取り入れたエレクトロニック・サウンドに傾いていましたが、アルバムでは力強いバンドサウンドを軸としたプロダクションでつくりあげてきました。
フィードバック~ノイジーにかき鳴らされるギター、なだらかなキーボード~エフェクトなどによるアトモスフェリックなウォール・オブ・サウンドに、叙情的な泣きのクリアギターフレーズ&ピアノをのせてドラマティックに込み上げていく飛翔感あふれるビューティーインスト。元々持っていたSigur Rosにも匹敵する聴き手を別世界につれていくメランコリックな美メロはそのままに、緩やかなだけでなくこれまでにない勢いと疾走感のあるサウンドも美しくラウドに奏でています。壮大なグルーヴと麗しいメロディで大空を旋回する、美メロ・インスト・ポストロックの最高峰とも言えるトラックが詰まった今作は、メロディック&センチメンタルなインスト・ポストロックファンすべてのかたに大スイセンな1枚です。プロデュース&録音はDave Fridmannが担当。レイヤードされたノイジーなサウンドとキラキラしたフレーズを見事に溶け合わせ、ラウドな展開でも攻撃的ではなく儚さのあるサウンドに仕上げています。全面的に彼に頼んだのは大正解でしょう。